Jul,04 2015 Current Affairs remach of final 2011&2012

グループステージではメンバーを落としつつ、調整しながら予定通り1位で抜けて世界ランクトップ3とは決勝まで当たらない山に入り、セカンドステージも辛勝続きながら目論見通り決勝へ。
佐々木監督がとことん策士なら、決勝に際しもうひとつ隠しているとも思うが・・・そんな決勝が近い。

戦前の予想が日米中心に喧しいが、大半はアメリカ有利の予想。
アメリカは2011以降、女子でもトレンドになりつつあるパスサッカーへ傾倒した時期もあったようだが、4-4-2の布陣の特徴でもあるシンプルな縦へのサッカーに磨きをかけてきたように思う。2011と違い、日本への対策も十分、何より、彼女たちに驕りや慢心などは皆無の筈、すべてをかけて勝ちに来るだろう。
実際、トーナメントでのアメリカは畏怖の念を感じさせるくらいの強さで勝ち進んできた。比較的楽な相手に辛勝を重ねてきたなでしことは対照的だ。

2011以来、アルガルベなどを含み何度か手合わせしてきたし、澤・宮間・川澄などアメリカのリーグで活躍もしてきたことから、お互い手の内を良く知っている同士だ、あとは戦術と気持ちが勝ち負けを分けることになるのではないか。


そこでちょっと考えたのが布陣。
以前なでしこには4-2-3-1をと書いたが、アメリカとの決勝では要所で取り入れてはと思う。


陣形による相性
ひとつに、アメリカの布陣4-4-2に対する相性の良さ。たとえば先の中国戦で、中国は防戦一方だったとはいえ4-2-3-1の布陣でアメリカを1点で凌いだ。これは中盤を厚くすることでモーガン達前線に対する出所を抑えられた結果だと思う。
2011の決勝での最初の失点は永里が失ったところからだが、中盤の枚数が足りずフリーで前線のモーガンへパスが出た事によるもの。少しでも出し手にプレスが掛かっていれば、縦に速い攻撃を遅らせることができたわけで、そうなれば失点の確率は下がる筈。
4-2-3-1では確かに攻撃の枚数は減る、即ちチャンスも減る。いや、本当にそうか?パスサッカーを標榜するなでしこには相手どうのじゃなくて、そもそも4-2-3-1のが合っているのではないか。
オーソドックスな縦へのシンプルな攻撃を旨とする4-4-2は読まれ易く、サイドチェンジは距離が長いのでキック力と正確さが必要で、中を経由するときはボランチを経由する必要がある。
縦への速さを失うし三角形が出来難い故に前後の出し入れによる揺さぶりがかけ辛い、出しどころが無いとボランチあたりでの横パスはそこで失うと失点のリスクも高い。
攻撃の枚数は減るが攻守にバランスが取れていて、中盤が間延びさせられなければかなり有効な布陣だろう。
今年のアルガルベでは4-2-3-1に変えて選手の中では好評だった。未経験や急造でもないし日本のストロングポイントを活かすにはこちらの方が理に適っているはずだ。
より守備的な4-3-3への移行も難くないことも付け加えられる。

今のメンバーなら
GK海堀、左SB鮫島CB熊谷・岩清水右SB有吉、Wボランチは宇津木と澤、攻撃的MFは左川澄・トップ下宮間・右大野(岩淵)、ワントップ大儀見とする。

海堀はやはりその身体能力から。鮫島は最初は本調子ではないようだったがゲームを重ねて復調してきた感がある。熊谷と岩清水は不動のメンバーだが、上背があってフィードが上手い川村を岩清水に変えるのも展開によってはあり。右の有吉はカナダで一皮剥けた印象。
宇津木はモンペリエでレギュラー張ってキャプテンまでやっていたのは伊達じゃない、人に強いしスキルも高い。澤は調子がどうなのかいまひとつわからないが、往時の調子まで戻っているならここは外せない。
川澄は本来左のが良い印象、宮間はできるだけ守備から開放する方がいい。大野は越す選手がいないからとちょっとネガティブな理由混じりだが、定番右サイド。ワントップはやはりこの人、大儀見。所属チームでは活躍するが、代表ではいまひとつ。でも、決勝は大儀見のゴールで勝つ。


ディフェンス面で
おそらくオランダ・オーストラリア・イングランド、このいずれのチームよりも高い位置から圧力をかけてくるだろう。それをいなしながらボールを回してアメリカの足を奪うには中盤に厚みが要る。
うまく圧力をいなしてボールを保持できれば、アメリカの時間を減らすことができる。もちろんアメリカだってワンバックの高さや、モーガンのスピードを活かすために中盤を省略したりと手は打ってくるだろう。それでも、CBから放り込む前線へのパスは精度が高くないし、澤が前目に出る分後ろをケアする宇津木が4-3-3のアンカー的に作用すれば以前よりは抑えられるのではないか。


攻撃面で
攻撃に転じた際は大儀見とトップ下の宮間に左サイド川澄か右サイド大野(岩淵)とボランチの一枚の4人で崩せるかが鍵になる。
例えばイングランド戦では大儀見が下がってボールを受けたりしていたが、これでは攻められないのは自明。
この布陣ならそこまで下がって受けることはないし、縦に大儀見・宮 間・澤と並ぶラインは縦位置でケアをしなければならず、大儀見と宮間、宮間と澤と前後で入れ替わる動きに付き合わせて足を使わせることもできる。

澤の名前は大きい、澤がいることで宮間や大儀見への圧力が分散される。

これに両サイドの川澄・大野の何れかが加われば、ショートパスを
少ないタッチ数で受け渡し崩すなでしこ得意の攻撃が出来る。この時サイドの一枚は、ロストした際・カウンターに備えて少し下がり目に位置する。
大儀見・宮間・川澄は世界中どこのクラブへ行ってもスタメンを張れるだけの選手、機を見て澤が上がり宮間とポジションチェンジを行うなどすれば、人数をかけなくてもチャンスメイク可能だろう。


布陣による利を得ても、アメリカにゴールを脅かされるシーンはあるだろう。
例えば、4-2-3-1のトップ下はボールをキープする能力に長けていないといけない、宮間は技術的には十分だが小柄故当たられて持ちきれないこともあるからデメリットもある。

イギリスがドイツに勝ったように最後は「気持ちの強い方」となるであろうが、嵌れば2-0であっさり、なんてこともあると思う。
2011は震災後で色々なものを背負ってのワールドカップだったが、今回は自身の、女子サッカーのための勝利を願う。

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